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<DATA>| 作者 | 原作:青木吾郎 漫画:小川幸辰おがわ甘藍 |
| 掲載 | 月刊アフタヌーン |
| 連載期間 | 1996年 |
| 単行本 | 全1巻 |
■1冊完結の本格長編推理漫画
町外れにその威容を誇る古びた洋館、栄光館で起こる殺人事件を描た、1冊丸まる1事件の長編推理漫画。「桜神父の事件ノート(1)」ということで、事件は栄光館の主、常世田耕介の孫である真菜美の視点で進んでいき、真相は青年神父・桜総一郎によって解明されることとなる。
一昔のホラー少女漫画的な画風で描かれる古風で本格的なこの漫画の雰囲気は、非常に重い。登場人物も初期金田一少年的な奇妙さと昼ドラ的なねちっこさを持って、ドロドロした雰囲気を盛り上げている。
逆に、和気藹々とした描写もギャグも入り込む余地はなく、彫像や宗教的骨董品の並ぶ怪しい西洋建築の館の中で事件は地味に淡々と進んでいくので、こういう本格的な雰囲気の作品は案外小説で読むよりも読みづらいかもしれない。
■推理クイズとして
「手掛かりは、すでに完全な形で私の目の前に提示されていたのだった」と、真相の前には堂々と[読者諸兄への挑戦状]が叩きつけられる。真相を読んだ後で読み返してみると、確定的な証拠は少ないものの、ある程度手掛かりはきちんと与えられていることは確認できる。
なので、十分推理に耐えうる作品にはなっているが、真相の時までは探偵役が積極的に事件の要点をまとめたりはしないのと、独特の絵の雰囲気が重なって、読み返して手掛かりを漁っていく作業が結構面倒に感じるかもしれない。
ここで実体験からの忠告をしておくと、金田一読者が適当な推理をして結末を読むと、一番大事な部分は当たるがあまり真相を当てた気にはなれなかった、という結果が待っている確率が高い。もう少しヒントを出せば、「一番大事な部分」は金田一的思考で解決。読者がわりと単純に思いついたそれが正解。しかし、もう半分は、Q.E.D.的思考で解かないと難しい、と思う。100%の正解を出したい人は、その辺を念頭に置いて推理するといい、かもしれない。
■最後に
古風で本格的雰囲気を持った長編事件が読みたい人にオススメ
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