第3回INDEX第4回


第3話でも沢山のコメントをいただき、そして
意見を踏まえつつ本編を読み返して、
やっぱりランが怪しいという結論になりました。
きっかけは下記のご意見。

>例えば、シンはホテル内で殺されてその後
>しばらく経ってから発見場所に運ばれたとかいうのはどうでしょう。

まず、この推理は当たっている!と感じたのが第一印象。
シンの死因は撲殺、そして発見されたアパートで
死亡後、柱に頭を強く叩きつけられていることから
殺害場所がアパートであるとされたようです。

現場のアパートがホテルから近いだけのごく普通のアパートであり、
死体現場の描写も強く柱の存在を強調し、現時点で
他の要素の提示がほとんど見られないことから、
このシンプルな殺害現場の偽装案には
非常にしっくりくるものを感じます。

さらにこれが正解に近いと思える理由が、
この方法だと犯人である可能性を高く見ている
ランのアリバイを崩せること、
さらに、以下に説明する、容疑者のアリバイの説明描写にあります。


さて、話を進める上でまず表に容疑者の
シン殺害前後のアリバイをまとました。

容疑者シン殺害時の
アリバイ
外出の
有無
外出時の
アリバイ
瀧川 龍太ありなし-
佐久間 猛ありなし-
リュウ・アイビーありなし-
リー・パイロンありなし-
キム・ロンドンありありあり
※ヤン・ランありありなし


前述の殺害場所の偽装によるシンの死亡推定時刻から導き出される
アリバイを証明されなければいけない時間から外れた、
現時点でアリバイを証明する必要が無いシンの死亡推定時刻以降の
ホテルからの外出の有無を見てみると、
外出したことを確認できるのは、シン殺害の連絡を受けて現場に来た
というリーをひとまず信用するとロンドンとランの二人。
そして、ホテル外出時に金田一達に付きっ切りだったロンドンに対し、
ランはアパート到着まで何をしていたかはわかりません。
ロンドンとランだけ、他の容疑者と
その行動状況の違いが大きく出ていて、
しかもランに限っては、非常に上手くぼかして書かれています。

意外性の描写方法として、
後の真犯人はあたかも絶対犯行を犯していないかのように
自然と容疑者から外される手法が金田一ではよく用いられていますが、
ランが犯人と仮定した場合これが巧妙に仕組まれていると読めます。

まず、リー刑事の尋問めいた問いかけに対し、アイビーが

【犯人はシンがディナー会場を出てから今までの間に
 ホテルから出た人間】

と考えを述べ(実はものすごく的を射た
意見であったと思われますが)、
そこでロンドン、アイビーが自身のアリバイを証言し、
さらに瀧川は自身のアリバイに加え佐久間のアリバイも証言しました。

ここで、ランの証言を待たずに、

【(アパートで殺されたと考えられる)
 シンの死亡推定時刻に全員のアリバイを確認している】

という旨の発言を差し込むことによって、
始まったアリバイ証言を無意味と言わんばかりに停止させています。
さらに、リー刑事自身のアリバイの情報は、
「見落とされやすい容疑者の一人」と演出するように
抜け目無い金田一の疑問によって引き出されます。

ランが特別視されたわけでなくも、
会話の流れで上手く証言を免れ、
しかも実際の作中での行動によって、
一人だけホテルから外出して自由な時間を持てたことが
きちんと情報として第3話に入っています。

もちろん、シンの殺害方法として遠隔系の
トリックを盛り込んだり、ホテルを出なかったという
アリバイ崩しのアプローチは可能と思われますが、

【シンの殺害トリックを柱を使った遺体損傷による
 犯行現場の誤認、犯人はラン】

と仮定した場合は、第3話の状況が上手く生きて、
後に新たに明らかにしなくてはいけない
情報と解明までの手数は圧倒的に減ります。
解決編でアパートにシンの死体を運び、
ロンドンの部屋に向かう描写、容易に想像できませんか?


次に、誘拐犯と殺人犯の同一性について。
まず、第1話の描写からシンが誘拐犯であり、
金田一達との接触、子供を使ってアイスで美雪を汚し、
試着室から美雪を誘拐したと素直に読んで、
さらにチンとアイビーも誘拐犯の一味としておきます。

そこで「誘拐犯=真犯人(殺人犯)」かどうか。
これも仮定になってしまいますが、
シン・チン・アイビーを3人とも
殺され役とまず仮定(残るはアイビーのみ)。
「誘拐犯=真犯人」と考えることはすなわち
「誘拐犯の一味として真犯人が加わっている」ということになり、
もう一人が仲間として一味に加わり、ひそかに復讐を進めている
という筋書きになってきて、何かこれは違うと感じます。

金田一には「誘拐犯と思われる人物」から
メールが送られてきており、
メールには美雪からの不自然な無事の知らせや
「ドラゴン・アイ」の単語など、別の誰かによる
明らかな意図が感じられます。

しかし、例えばこれがシン達によるものだとして
「ドラゴン・アイ」発見のためと仮定しても、
美雪の同行者であること以外に情報の無い日本人・金田一を
利用する意図がわかりませんし、
かと言って身代金を要求したりするわけでもない。
しかし、金田一に「何か」はさせたい、そう感じ取れるメール。


事情を知りつつも、誘拐犯ではない真犯人。
上手く情報を流して誘拐犯を操る立場にいるのかな…
などと漠然と想像していたところで
非常に重要な証拠かもしれない
描写へのコメントをいただけました。


>美雪と蘭が鉢合わせしていない、
>それから写真が送られてきた時顔が写ってないのが気にかかりました。
ついでに、現段階では「描写ミスかな」とは思っていますが
>1話でついたはずのアイスのシミが写真には見当たらないんですよね。


顔の見えない写真。服についているアイスのシミは見えない。
この写真はデータとして携帯に残り続け、
しかも「シミの証拠」はおそらく左木ビデオの中にしっかりと。

メールを送っているのが真犯人として、
ランを「ドラゴン・アイの重要な秘密を握る人物」
として把握しているシン達に対して、
美雪の香港来訪を「失踪したラン発見情報」として情報を流す、
あるいは匿名の協力者としてもう少し直接的に
(例えば変声機を使った電話などで)
シン達を操っているとすれば、事情を把握しつつも
直接的に美雪の写真は取れないということで
メールを送ってきている人物の状況に合致します。

言うほど簡単なことではありませんが、
美雪と同じ(に見える)服を探し、
これを自分に着せてタイマーで自分撮りしたか、
誰か女性に着せてその写真を撮ったのでしょう。


やはり、真犯人はランではなく七瀬美雪を誘拐させ、
そして金田一に殺害計画を進める上で「何か」をさせたい、
そのようになっていると今は考えてみたいと思います。


そうすると、美雪を誘拐させることができたのは
誰かと考えるとイベントの主催側・滝川(+佐久間)とランのどちらか。
さらに、ランが犯人でないとした場合に、
滝川はランの失踪、またその後の振る舞いが
事件を操る上で大きな問題となってくる可能性がある。
簡潔に言うと課題が莫大に増える。

一方ランは「美雪」を名乗って自由に行動でき、
金田一の行動を逐一監視できる立場になれている。


まだ断言できるほどほどではないですが、
個人的には断言できるに限りなく近い感触を得ています。

ヤン・ランに明確な疑いの目を持って今後の推理を進めていこうと思います。


第3回INDEX第4回

-------------------------------------------------------------

コメント欄の使用にあたり、注意書きを設けています。
投稿の前には、下記ページの注意書きを必ずお読みください。

コメント投稿の際の注意




スポンサードリンク


  
コメント

キョウタローの意見を読むとそんな感じがします‼

じゃああの王さんはランの父ですかね~
---------- 雪比奈 [ 編集] URL . 07/29, 22:59 -----

私も、ランが一番怪しいと思っています。しかし、アイスのシミの件ですが、アイスがついた次のページの最後のコマでは、アイスのシミが消えているかのように描かれています。シミの位置的に微妙ですが。シミの有無がてがかりになるのなら、シミのついた次のページぐらいシミははっきり描いておいてもらいたいものです。
ブログ全体が、ランが犯人っぽいという流れになっています。ここで逆に不安になってきました。美雪顔が犯人というのは確かに意外ですが、それを除けば、さもランが犯人かのような状況です。シンの事件では一応アリバイがあるものの、他の容疑者と比べると弱いからです。次の事件で、素直に読むとランは容疑者ですらないように描写されでもしたら納得できるんですが。
ロンドンが気になります。ロンドンは、とても犯人たりえないように描かれています。シンの事件では鉄壁のアリバイです。金田一たちに話しかける前に急いでアパートに行って、待ち合わせしていたシンを殺して戻るなど不可能なようですし、それじゃトリックでもなんでもありません。また、チャンの毒殺トリックも、すでにこのブログで指摘されているようにチャンの蝶嫌いを利用したトリックが使われたようですが、ロンドンが犯人なら、せっかくそのトリックを使ったのに普通にスープに毒を入れることができたために疑われてしまっていることになります。ロンドンに疑惑の目を向けていろいろ考えても、とてもロンドンは犯人に見えません。こんなにはっきり犯行が不可能に見える容疑者も稀なのではないでしょうか。製作者の狙いが分かりません。ロンドンは、犯人ではないが疑心暗鬼を植え付けるための存在なのでしょうか。
---------- ウィザード [ 編集] URL . 07/30, 18:24 -----

>雪比奈さん

「母」というワードが登場しているんで、「父」だと納まりがいいかもですね。


>ウィザードさん

ランが本当に犯人かは別にして、
ランに目星を付けて推理を組み立てていき、
さらに説に親和性の高いコメントを参考に推理をブラッシュアップしているので
ブログ全体で「ランが犯人っぽいという流れになっている」というのは
まあそのまんまですね。

ラン説が逆に不安になるというのは、推理慣れしすぎている方特有の
考えすぎ状態に陥っているのではないかと感じます。
まず、美雪顔で今金田一に最も近づいている登場人物が犯人、
これは読みなれて麻痺気味な人(自分やコメントをくれる方々)が感じるより
相当インパクトがある大ネタだと思いますよ。
なので「それを除けば、さもランが犯人かのような状況」の「それを除く」、
これが結構心情的に難しいのではないでしょうか
(または難しいと感じさせるように意図して描かれていると思います)。

またヴィザードさんのシン殺しの
ひらめき(殺害現場の誤認トリック)が当たっているとすれば、
「さもランが犯人かのような状況」と思えるわけですが、

1.シン殺害のアリバイがあって外出していない者
2.シン殺害のアリバイがあって外出し、外出時のアリバイがある者(ロンドン)
3.シン殺害のアリバイがあって外出し、外出時のアリバイがない者(ラン)

このうち3のランだけ証言を飛ばす流れを作って
1、2だけピックアップすることで、
一見情報が足りない、それこそ遠隔殺人の可能性もあるように
結構上手く第3話は描かれていると思います。
思いつけたから「さもランが犯人かのような状況」と思えるわけで、
そこにはすぐに思い至らせないような工夫が見受けられるのも、
ランが極めて疑わしいと思える理由のひとつです。

そういう心理的な疑惑外しは必ずしも上手くいくわけではなく、
というか
「○○が犯人なんてそのまんますぎてありえないだろう」と言う意見
⇒「○○が犯人だった」
という流れはどこぞで毎回風物詩のように見かけています。
ネットでの情報共有による弊害という面もありますが…。

「ロンドンは、とても犯人たりえない」も逆ですが同じようなお話ですね。
犯人と疑う人は多分います。


とまあ怪しいのレベルを超えて
ランが犯人でほぼ確定だろうぐらいの意識でコメントしていますが、
外れていたら外れていたで、真相当てクイズで
正しく真犯人を指摘できればいいかなとも思う次第です。


---------- キョウタロー [ 編集] URL . 07/31, 03:33 -----
コメントする









       
トラックバック
トラックバックURL
→http://kindaichi1.blog97.fc2.com/tb.php/313-81651ad5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)