第9回INDEX第11回

「謎はすべて解けた!!」

第10話です。


タイムリミット寸前に怒涛の追い込みで金田一がついに真相を掴みました。

今回出た新たな証拠、そして見直された手がかりをまとめると

・太陽荘・月光荘の見取り図
・太陽荘・月光荘のスケジュール表
・不自然な構造
・犯人の「心当たり」が約1名
・ロッカーの中がきれいに
・綱渡りのタイミングによるアリバイトリック
・個室で所定のロッカーに手荷物
・「このバスのシートこんな色だったっけ」
・オレンジ色のライト
・ロープの秘密
・テキスト騒ぎの「そん時のこと」
・なぜ足の方から水をかけたのか
・見立て殺人の意味
・メッセージ117

と、てんこ盛りな内容となっています。


さてさて、手がかりが出揃った今回は、今号で出てきたポイントを絡めながら
この事件のトリックをまとめていきたいと思います。

ということで今回氏家貴之(48)濱秋子(17)が仕掛けたトリックは

「文系グループのいる太陽荘の半分を「月光荘」にカモフラージュさせて
 理系グループに移動させて、互いのアリバイを確保しながら殺人を行っていく」


という唯一かつ大規模なものとなっています。
唯一と言いながらも、その大規模なトリックを成功させるためには
複数の課題をクリアーしていかなくてはなりません。
課題をまとめると主に

1.荘間の移動
2.「太陽荘」を「月光荘」と思わせる工夫
3.両グループの鉢合わせの回避
4.共犯者のアリバイ作り
5.ターゲットの誘導

これら5つの課題を解決していくことになります。


まずは「荘間の移動」

「月光荘」にいるメンバーを、散歩の時間に気づかれず「太陽荘」に連れて行く、
これが大きな1つのトリックを成功させるための第1のトリックです。
ここで重要なのが、この移動が「夜間」に行われているということ。
道も知らない、景色も代わり映えしない、分かれ道も多い道を視界の悪い「夜間」
に歩くわけですから、どこをどう歩いているのかも相当把握しずらいはずです。
さらにこのトリックを成功させる要因として今回強調されたのが「ロープの秘密」
これは氏家が先頭を取るため、途中離脱を防ぐため、縄に意識を集中させて道を覚えられるのを
防ぐため、などの効果が考えられます。

次に「「太陽荘」を「月光荘」と思わせる工夫」
「太陽荘」を「月光荘」と思わせるためにはまず、「太陽荘」の看板が
「月光荘」となっていなければなりません。これを解決するヒントが、
「このバスのシートこんな色だったっけ」「オレンジ色のライト」
以前お話した通り太陽荘の文字が描かれた看板には光を当てると「月光荘」と浮かび上がる
凹凸が仕掛けられており、オレンジ色のライトを当てると「太陽荘」が「月光荘」になるわけです。

また、「太陽荘」が「月光荘」であるためには当然荷物も移動しなければなりません。
このためのヒントが「個室で所定のロッカーに手荷物」を置くというルール。
紙袋にまとまった手荷物を氏家がリュックに入れて散歩中に持っていったのでしょう。


と、ここで疑問なのが本当に氏家1人が1回の移動で全員の荷物を持っていけるのかということ。
少なくとも時間的に濱が荷物の移動を手伝えそうにもなく、川も行きには使えません。

荷物を少なくするための工夫として、衣類は「月光荘」の分を両壮に置いてあるのでしょう。
また、テキストは授業毎に配ったり、2日目に使う分は「太陽荘」において置くといった工夫ができるでしょうか。
テキストが増えた帰りには川を使うこともできますし。それに、短期講習のテキストは経験上それほどの荷物には
ならないんではないかと勝手に納得しときます。

それでも、1回の散歩で(氏家の分は除き明智のを含めた)7人分の荷物を運ぶことができるのか。
何か見落としていてもっと上手く運んでいるんでしょうか…。

また、荷物として当然「死体」も「太陽荘」から「月光荘」に移動させなくてはなりませんが、
ここで思わぬミスにより「なぜ足の方から水をかけたのか」なんてことになり、
「見立て殺人の意味」を見出されてしまいます。

さすがに氏家が遺体まで散歩時に運ぶことはできなく、濱が背負って運ぶことも不可能、
ここでおそらくゴムボートが死体の移動に使われたのでしょう。
濡れないように、氏家が近衛の死体を確認したときのようにビニールで梱包されていたのでしょうが、
梱包が不完全だったのか、川で流れている最中に近衛の死体が濡れてしまったのでしょう。

ここで急遽発見される死体に見立てを施すこととなります。
近衛を「燃焼」させることで、濡れてしまった足を「消化という名目」で隠滅しましたが、
その焦り故に明智に違和感を与える結果となりました。



その次が、「太陽荘」を「月光荘」と思わせる工夫の中に入りますが
「両グループの鉢合わせの回避」

このヒントは金田一、明智共に見取り図を見てすぐに気づいた不自然な構造
これは主に2階が2区画に分断されていて、区画の移動に部屋を通らないといけないことと思われます。
廊下での往来ができないように区画を分けるのはまさに不自然
このようにして、往来できない2区画の個室に2グループをあてがい、
それぞれを1階と3階で授業をさせて各階を行き来できないよう要所を施錠しておきます。
さらにシャワー室を1階と3階の2箇所に設け、昼食を個室で食べさせることで見事鉢合わせを回避しました。


そして「ターゲットの誘導」

4人の人物を、偶然を装い教室から出して自動装置で殺害するのに4つの方法が用いられます。

まず近衛が「チョーク」

氏家が近衛にチョークを取りに行かせ、チョークに仕込まれた毒針によって近衛を殺害。

次に絵波の「そば茶」

これはカロリンメイトに毒(腹痛を促すようなもの?)、そば茶に下解毒剤を仕込んでおくことで、
そば茶を飲まない絵波だけをトイレに誘導し、トイレのドアに仕込んだ毒針によって絵波を殺害。

海堂は置いておいて鯨木の「カンニング」

鯨木のテキストから切り取ったページをテスト中に落とすことで、
カンニング疑惑を鯨木にかけて鯨木を退出させ、鯨木の個室のドアに仕込んだ毒針で鯨木を殺害
(他の場所(トイレ等)に保険で毒針を仕込んでいた可能性もあり)。

最後に海堂の「テスト」

事前に教える等何かをして海堂だけが解ける難問と、簡単な問題とを載せたテストを出して海堂に早解き
させて一足先に退出させる。

この後、食堂らしき場所で海堂が何に触って死んだのかがわかりません…。
予想してみると、「(早解きした人に)お菓子をプレゼント」なんて紙といっしょに
毒針付きお菓子を食堂において置いたりしたなんてどうでしょう。もちろんトイレや自室のドアにも保険をかけておきながら。


さて上記のように4人を殺害するわけですが、そこで大事なのが最後
「共犯者のアリバイ作り」

これは一方の荘の授業時間に被るように自習、休憩、夕食の時間を調節し、
授業中に死亡したターゲットを隠すことで授業中の共犯者のアリバイを確保しました。

このようにして海堂の死体を濱が隠している最中、鯨木がテキスト騒ぎを起こすことで
あれだけうるさい騒ぎを濱が「集中して聞こえなかった」。という「興味深い話」となってしまいました。


こんな感じに多少のヒントを落としながらもトリックをやってのけた氏家と濱ですが、
トンネルを通るバスの中でひらめきを受けた金田一により全てを看破されることとなります。

太陽荘に戻った金田一は、おそらく1階のロッカーを開け、
ロッカー内が片付いていないことを確認します。

そのロッカーの扉に117の文字…。


ここまで来てわかんないんですけど^^;

一応思いついたのが、[「1時17分」にロッカー前に近衛が着くように
誘導します]という氏家の濱へのメッセージでしょうか。いまいちしっくりこないときには
ハズレの場合が多い。もうちょっと考察が必要かもしれません。


ということで書くべきことは書いたかな。
長々と打ち込んで満足いたしました。

ということでいよいよ次号真相当てクイズ出題!

第11話に続きます。



<はてなダイアリー掲載時コメント>
静嵐 『はじめまして!
117の答え、僕なりの考えなんですが、カタカナの「ハマ」に見えませんか?マの最後の棒だけ書けていない状態です。
となると、書いたのは近衛ということになるんですが、そこでひとつ思いました。一番初め、合宿前に殺された彼が自動殺人だったために自動殺人だと思い込んでいましたが、よくよく考えれば自動殺人を仕掛ける必要はないんじゃないでしょうか?
共犯者が、死体を片付けた、というよりも、共犯者が毒針を持って殺しに行ったとは考えられないでしょうか?
そうすると、海堂の何かに驚いたような顔も、濱を見て驚いたと考えれば説明がつきます。
タダひとつだけしっくり来ないのが、近衛の倒れ方です。あれで、ハマって書くのは無理がある気もしないこともないですw』

たま 『いや、わざと倒れた時をぼかして書いたような気がするので間違いなく数字でなく「はマ」と書き途中の近衛のメッセージだと思います。最初の事件をマジシャンずセレクトで行ったのはまさに自動殺人を暗示づけるためではないでしょうか。そうしてお互いおかしな構造の建物を利用してアリバイを作りながら殺人を犯し死体を隠した。これがアリバイトリックの概要だと思います。近衛が死んだとき確かに手を伸ばしていたのでチョークを拾ったのでは。だから月光荘で死んだはずなのに太陽荘に文字があった。絵波はやはり毒と薬でしょう。海堂の場合はまだ来週もありますが今の予想では問題、または事前に受けさせたものとのすり替え、他には教えておくと言ったところです。』

mystery2000 『>静嵐さん
はじめまして。なんかものすごく納得しました。「117」で「ハマ」、そうか!と思いました。しかし、

>タダひとつだけしっくり来ないのが、近衛の倒れ方です。

これです。あの描写でまったく犯人が写ってないことは許せても、毒で反射的に反対側に倒れこんで即死する間にあれを残したというのも、事切れる前に残したダイイング・メッセージを目の前の濱が見落としたというのも絶対ゆるせません^^;』

mystery2000 『>たまさん
読み返すと、

>倒れた時をぼかして書いたような気が

たしかに書いてる暇がると取れるような描き方をしていますね。しっくりこなかった「おかげで犯人の正体も完璧に見えたぜ!」にもピッタリ当てはまるのでこれで正解ですね。お二方お見事です!
過去目の前で書かれたダイイングメッセージが消され、持ち去られ、またわからぬよう偽装されていたりするので目の前で書かれて消されないのはやっぱり不服ですが^^;』

こう 『はじめまして。
もうだいたい謎はとけてしまってますね。
内容が重複してしまうかも知れませんが許してください。
「117」は、濱が自分を襲ったということを知った近衛がチョークで残したダイイングメッセージで、カタカナの「ハマ」と書こうとして途中で力つきたのでしょう。
よく見れば、「7」の最後が伸びてます。おそらくそのまま倒れこんだのでしょう。

今回、毒針を仕掛けることによる自動殺人ではないことは、氏家が心の中でつぶやいています。だから違うと思います。
となると、氏家・濱が、一人にさせた被害者に直接近づいていき毒針を使って殺害したのだと思います。
もし自動殺人だったら、近衛は濱が自分を襲ったことを知ることができないので、ダイイングメッセージを残していないと思われます。
ダイイングメッセージを残したということは、毒針でさされた後にもうろうとした意識の中、月光荘にいないはずの濱の姿を見たのでしょう。つまり、濱はその場にいたことになります。
確かにmystery2000さんのおっしゃるように、ダイイングメッセージを消さないということはおかしいですよね。
その疑問について自分なりに考えてみました。自信はないのですが。
濱は近衛の書いたダイイングメッセージに気づかなかったかもしれません。
近衛を毒針でさした後、濱は誰か来る気配がないか周りを確認するためほんの少しだけその場を離れた。その間、近衛は死ぬ寸前のもうろうとした意識の中、いないはずの濱の姿を見た。自分を襲った犯人を知らせるためにチョークでメッセージを残し、途中で息絶えた。そして、誰も来る気配がないことを確認し、そこに戻ってきた濱は死体を早く片付けなければいけないことに焦っていて、近衛が書いたダイイングメッセージには気づかなかった。
近衛がメッセージを残している間、濱が黙ってそれを見ているわけはないので、メッセージを書いている途中は濱はその場にいなかったと思います。
まぁ、この辺は曖昧な感じですけどね。

それにしても、中屋敷が尋問に協力せず、どっかに行ってしまったというのが気になります。
あと、式部の携帯所持も気になってます。式部は高遠と連絡をとっているのか?』

naka 『はじめまして、

大体の謎は、皆さんの推理で間違いないと思います。そこで私なりに補足をさせていただきます。

まず、海堂殺害の際の「ターゲットの誘導」ですが、直前のテストの形式が”問題用紙”と”解答用紙”が別々で、海堂の”問題用紙”だけに解き方のヒントのようなものが書かれていたのではないでしょうか。問題と回答の用紙が別々であれば、明智には、解答用紙だけ見せればいいので怪しまれないというわけです。
(問題用紙のほうはヒントが書かれていないものにすり替えておきます。)
よく読み返してみると、どうやら問題と回答の用紙は別々のようです。

それから、中屋敷が尋問されていませんがこれは作者のミスだったのではないでしょうか。(忘れていた?)
天樹先生のブログ「天樹征丸日記」(6月2日)でおっしゃっていた「作品の根幹にかかわるミス」がコレの当るのでは...』

isoda tomoaki 『>こうさん
式部さんは、高遠と連絡をとるために持っているわけじゃありません。しかも、黒い人の携帯は、式部さんのと一部色が違います。』

isoda tomoaki 『近衛の死体の梱包は、不完全だとしたら、海堂の時は、梱包は完全だったんですか?』

mystery2000 『>こうさん
はじめまして。
あれがダイイング・メッセージであるなら、近衛だけが濱と藍野の関係を知っていて、針の罠で死ぬ瞬間にとっさに復讐されたと思いをめぐらせたというのは無理があるので、目の前に濱がいたというのが一番自然ですね。氏家の

>仕掛けたのが「毒針」と言うのなら…

発言は勝手に「そんなところはこのトリックの本質ではないんだよ」程度に捉えていました。仕掛けで死んだ被害者を隠すだけ、というのがスマートな感じがして気に入っていましたが、違かったようです。
んで、ダイイングメッセージが消されていなかったことの考察ですが、すばらしいです!おそらく必要以上に神経を張り巡らしているときに、近衛はチョークをぶちまけて派手に倒れたわけですから、周りも気になるでしょうし、チョークも散乱しているので手の近くにあっても違和感はないでしょうし。実際こんな経緯が説明されるかわかりませんが、これ以上の解答はでてこないでしょう。
あと、中屋敷がいないことの説明ぐらいはされるかもしれませんが、式部の携帯や厳島の薬のような描写はいつも、ミスリード未満の思わせぶりに終わることが多い気がします。

>nakaさん
はじめまして。
その海堂の誘導方法なら仕込があの時間だけに間完結して美しいですね。
作者のミスもいい線いってるかもしれません。てっきり今号でテキスト騒ぎのときの行動を聞いて犯人を確信し、さらに1つぐらい金田一に「ありえない」と言わせるような発言をしてくれると思ってたんですが。
先生のブログの「編集スタッフにも『実験』を頼んだり」は今思うと「オレンジのライト」関係っぽいですね。

>isoda tomoakiさん
そこは、近衛の梱包だけ不完全だった、近衛のときだけ川を流されるときに枝などに引っかかってビニールが破けた、回収の最中にどこかに引っ掛けて破けたところを塗らしてしまった、どっちの梱包も同程度だったがたまたま水のはね具合で近衛の死体だけ濡れてしまった等など色々考えられます。あくまで推理の枝葉の部分なので上記のような何かミスがあり濡らしてしまった、程度でよいと思います。』

Q 『はじめまして
僕の推理も皆さんとほぼ同じですが1つだけ気になることがあります
それは太陽荘と月光荘の2階のトイレの位置がビミョーに違っていることです。いくらなんでも理系グループの誰かは気づくと思うのですが…(男子トイレと女子トイレの入れ替えは難しいと思います)
みなさんの意見を聞かせてください』

mystery2000 『>Qさん
はじめまして。
該当箇所を確認しました。Qさんがおっしゃられている理由から120%単なるミスでいいと思います。』

Q 『mystery2000さんありがとうございました
このマンガは結構ミスが多いので注意しないといけないですね』



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